紅茶屋さんのネットショップ売上公開分析

そろそろ年末の足音も聞こえてきて、今年のあたまに立てた目標を振り返ってみて頭を抱えています。そんな午後の一時みなさまいかがお過ごしでしょうか。


今年の頭に紅茶部門だけで売上を月間60万にしようーと数字目標をたてていたのだけどこのペースだと実現できなそうです。たぶん。紅茶とか物販の荒利は2割前後なので、とてもじゃないが独立採算は遠いです。万年赤字です。
ただ、今年は自分のリソースを紅茶に集中したこともあって(?)売上的には倍増しています。元が少なかったというのは内密にお願いします。ただ、稼げないところに注力した分、俺のお金がなくなりました。ピンチ!
紅茶屋は趣味でやってるんでしょ?といわれてきたけど、なんとか抜け出せそうな気配もようやくしてきました。でも、パトラッシュ・・・ぼくはも(ny


ふぅ。
そんなわけで、見て見ぬ振りをしてきたうちのお店のネットショップの業績を見てみようかと思います。


Yahoo!Store

2006年12月から出店しています。万年赤字です。
ページビューは4,200/月 程度。コンバージョン率平均は1.76%です。
今年の2月に一度だけページビューが10,000オーバーしていて、その月は売上が10万を超えていますが、平均すると月47,000円程度の売上しかありません。出店料だけで3万以上とられるので、ピンはね率を気にするまでもなく出店料も稼げていません。

出展側としては一番つかいやすいCMSです。これをつくるチームの中の人はいい仕事をしていると思います。
ただ、毎月微弱ですが悪化しているように感じます。いままでYahoo!から購入していた常連さんも、いつの間にか楽天から購入するようになっていたりして、消費者動向にも変化が見受けられます。

参照元をみてみるとYahoo!Store内のカテゴリ誘導のみです。ページビューが倍になった2月をみてみるとYahoo!Storeの売上カテゴリランキングに乗ったことが原因でした。ランキングに乗って、売上も増。いいスパイラルです。でも売上10万もいかないお店が売上ランキングに乗ることからいろいろ察っする必要がありそうです。ちなみにランキングページからの誘導は2,000PVでした。残念ですね。
ちなみにこのブログの今年の月間PV平均をみてみたら12,800でした…。本業ェ…。


楽天

2008年10月から出店しています。
信じられないほど使いにくいCMSですが、そこそこ売れます。そこそこといってもYahoo!よりはというだけで、売上平均は84,000円程度です。PVはこちらは平均7,100/月ぐらいです。こちらも出店料が3万以上かかりますので、こちらも出店料分も稼げていません。残念ですね。ただ、こちらはYahoo!とは逆に微増しています。
コンバージョン率も2.74なので消費者がモノを買おうとモールを見ていることがわかります。

アクセス元ですが、こちらは楽天以外からもアクセスがあることがわかります。
だいたい毎月似たような割合になるので直近の10月のデータでみてみます。

楽天サーチ 39.56%
直接参照 23.86%
search.yahoo.co.jp 11.31%
その他の楽天サービス 9.06%
www.google.co.jp 6.89%

直接参照が予想外に多いですね。半分が部外からのアクセスなので、Yahoo!楽天の差はもしかしたらここだけなのかもしれません…。
今、お店のページやブログからは楽天に誘導するようにしているので、自前ECサイトを立てて、独自ドメインからのリンクをそちらに誘導したらコンバージョン率などがどうなるか見てみたいところです。

Amazon

2009年11月から大口出品者としてだしています。こちらは基本商品にバーコードがついているような大量品を販売するサイトなので、うちのように大量流通にのせてない商品を扱うのは商品登録の面で難しいです。送料などの設定もやりにくいです。送料にあわせて価格の変更とか一切できません。

こちらはまだ平均できるほど月の売上が安定していないので月次で比較します。
売上としては急進しています。売上が2万円程度だったものが、10月時点では10万円を超えました。この立ち上がりのペースはヤフーや楽天と比べても高いです。
コンバージョン率には月によってだいぶバラつきがあります。2%が続く月もあれば0.8%にまで低下するときもあります。

これは推測ですがアマゾンは関連商品という形でリコメンドされるので売れている商品に引きずられるという部分が強いのかなと思います。売れる商品にはだいぶ偏りがあり、売れているときは特定の商品だけが出続けます。ですが、その売れ筋も売れなくなると途端に売れなくなります。なので仕入れ予定をたてるのがかなり難しいです。
Amazonは出店料も5,000円で、楽天Yahoo!に比べるとかなり安いです。というより上の2つが小規模小売店が商売を成立させるには高いのかなと。
Amazonピンハネ率は15%程度と高い(といっても楽天やYahooもカード払いだと13%ぐらいなのでそんなに変わらない)ので売上がとても多いお店は微妙ですね。でも、うち程度の小規模事業者にはちょうどいいです。

他の特徴をあげますと、Amazonは平均顧客単価は1,000円なので楽天Yahoo!の1,500〜2,000円に比べると安いです。あと複数種類の商品を買われるかたは稀です。これが顧客単価を下げている原因ですね。うちの商品単価は500円程度なので、平均でそれくらいになります。


反省とか

売上

普通のお店だと1日で稼ぐ額をひと月かけて稼いでいます。どんだけのんびり屋さんなんだと怒られてもしょうがありません。反省します。改善もします。

顧客平均単価

他店に比べると当店の顧客平均単価は低いようです。3,000円ぐらいにまで持っていかないと発送梱包とか人件費までみこすと難しいです。
低熟練の人だと梱包だけで平均1ヶ5分かかるので時給800円でもまわりません。
しかし、純粋な紅茶茶葉を3,000円も買っても飲みきれません。日常品ではなく、パッケージにだけ凝ったギフト用になってしまうので、あまり自分がやりたい道ではありません。過剰包装にならない範囲で何かいい方法ないか模索中です。

商品点数

現在200点程度の商品を取り扱っています。
雑貨店とかが2000点、コンビニで2万点ぐらいの商品群だといいますので、小売店としたらうちは相当少ないなと。
はじめてのお客さまは商品をめがけて検索されてページにたどり着かれるので、現在の商品ラインナップと同等ぐらいの商品競争力があって、回転率があるものを現在の倍揃えられたら、ページビューも増え売上も増えるのではないかと考えています。在庫リスクは増大しますが、工夫で減免できる範囲のリスクです。

商品構成

今年の後半は雑貨を中心にラインナップを増やしてみました。
中国茶の預かり売りとかもしたり、実験をいろいろしてみました。
Amazonのようなところは商品ページからエントリーするのが大半なので売上につながったようです。
雑貨類はAmazon対策で増やしたといっても過言ではありません。バーコード番号がない商品、ユーザーが存在もしらなくて検索もできない商品だけでは競争ができません。
当初は紅茶と喧嘩しない商品の取り扱いを模索していましたが、いままでのところ、あまり食い合いはないように感じています。「何屋さん?」っていわれてしまいますが…。もうちょっと踏み込んで模索してみようかなとも思っています。

預かり売り

基本、当店では現金仕入れたものを販売していますが、例外としてポストカードと、中国茶餅で預かり売りを試しています。
普通のお店が、ネットショップを新規でオープンして運営するよりは売ることもできるし、効率もいいので、もし出店をお考えのかたがいたら、見込みがはずれたーとなるまえに、ご相談ください。ネットショップは開店費用だけではなく、ランニングコストがかなり負担になります。そして、本営大発表で煽られているより売れないものです。
畳屋さんからどうしようと相談されたのですが、出してしまったあとにやれることは結構すくなかったりします・・・。
うちの商品と食い合わないことが今のところ前提ですが、いまなら初期費用とかなしで、商品を預けてくれれば、商品登録から発送までやりますよ。実験。実験。


撤退と新規オープン

うちのショップの楽天やYahooは即刻撤退に値する業績です。でも、うちのような新規創業の事業者が商売をするための看板費用と思って割りきってきました。ただ、Yahoo!検索エンジンがまたGoogleエンジンになったとかで、看板としてもあまり効果はなくなってきたのかなと少し考えています。ヤフーからの検索でヤフーストアに辿りつかないのなら意味ないかなと・・・。

営業をかけているわけではありませんが、うちは喫茶店さんや飲食店さんとかに茶葉の仲卸し的な販売もしています。そろそろ管理が大変になってきたので、簡単に注文管理ができるように、卸しサイトを準備しています。

こういうのも、自分のお店だけではなくて、他の卸さんと組んだり、BtoCとかBtoBだけではなく、例えば商店街のような地域ロケーションtoコンシューマーなECサイトもつくれたならいいなと思います。


商売として成立させようとしたら現在のネットショップの売上を少なくとも1.5倍にしないとダメですね。年始の状態よりは、だいぶ目標に近づいたけど小売やサービスで鬻ぐ(ひさぐ)のはしんどいですね。
俺が倒れてしまうまえに、目処つけたいです。



と、書いているあいだに本が届きました。

紅茶の基本 (エイムック 2078)

紅茶の基本 (エイムック 2078)

「紅茶の基本」という本でうちのお店が紹介されました。
おー、知った顔や、チェックしにいったおみせがー結構いっぱい!
かなり、あちこちしっかり取材されたんだなー。
こんなしっかりしたムックだとは思ってなかったです。
まだパラパラとしかめくってないけど、これは近年稀にみるいい紅茶本!
このレベルの紅茶本は珍しいですねー。
あとでしっかり読もう!