ひとにわかってもらおうとする努力

最近してなかったなーと、いたく反省しております。
マッシュアップアワード6の表彰式にお声がかかった方々がツイッターでつぶやいていて#ma6が受賞者の喜びの声で溢れております。なにか、落第した受験生のような気分でわびしいです。去年も落ちたので2浪です。


振り返ってなんで落ちたのだろうとすこし凹みながら考えました。
どこかしら残念といわれる俺がつくるものですが、なんとなく理由はわかります。多分、最終的に使えるところまで完成させきらないところなのかなと思う次第であります。

ラーメンのだし汁だけすごく凝ってつくって、そのままお客さんにそれをラーメンとして出して、どうだい?って聞いちゃうみたいな。カレーでたとえるならば、スパイスとかすごく工夫してつくってるのに、ご飯を炊いてないとか、スプーンを用意してなかったみたいな。受け取る側が準備をしなきゃいけないようなレベルで放り投げてるなと自己評価しました。


これはこれで個人的には楽しいのですが、これじゃ評価には結びつきません。
スイーツとか食べ物とか持ち込み自由とかほざいている喫茶店をやっている時点でかなり歪んでしまってる自分なのですが、これじゃダメだなーと立ち返りが必要です、このブログだって、読んでもらおうとする努力や工夫が気を抜くとまるっきしなくなってしまいます。最近ブログを全消去しなくなったのでちょっと大人になりました。


どんなに美味しいかもしれないカレーがあっても、自分で好きなように鍋からよそって食べなよとか、美味しいラーメンのスープを作ったから麺は自分の好みの硬さで茹でてなどという状態ではほとんど受け入れられません。
たとえスプーンを添えるだけの一手間でも抜けていたら成立しない。
スプーンがなければお客さんは食べることができないのでカレー自体が美味しかろうが不味かろうが関係なくなってしまいます。だったらいっそ、香りとか見た目で工夫して、美味しそうと目眩ましをすればいい。だが、それすらもしていない。どちらにしろダメです。


結局どんなものも人から人に届くものであるからして、そこから外れたものは理解や評価にとても時間がかかったり、誤解をされたりする。自分も他の人のプロダクトやサービスなどをみててそう思うことがあるので、このあと一歩感は当人が意識している隔たりより、広いものだなとおもうようにする必要があります。


頭で理解していて、やりかたをわかっていて、それがあとちょっとでもできないこともある。
スープをつくることに一生懸命になってスプーンを用意してなかったひとには、スープができてからスプーンを買いにいくことはできないのであります。
作った物をキッチンやラボラトリーレベルで終わりにしないために、必要なことを不足なくやるひつようがあるようです。如才なさが求められている。

もし一流のコックになりたくば、一流のウエイターとお店も見つけておくこと。
それができなければ、バランスよく最後まで届ける努力をほおりなげてはいけない。

如才:1 気を使わないために生じた手落ちがあること。また、そのさま。手抜かり。多く、下に否定の語を伴って用いる。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch/0/0na/11286709295100/

実に耳に痛い言葉です・・・・・・。
ふがいないねー。





最後に今年の落選作を紹介しつつ反省して幕引き。

ひらがなてんじ

http://iteahelper.com/sandbox/teng/

ひらがなをうちこむと点字にしてくれます。
点字の裏打ち印刷のためのソフトとして作成しましたが、点字わかち書きのひらがな化や、読み上げ、短縮URLなどで人にメッセージを送る機能(http://bit.ly/dMcoJE)をつけることで焦点がぼやけてしまいました。
盲の方に途中意見を聞きながらつめましたが、結局、使われる現場のことを最後までは考えていない中途半端な形であるなと今振り返ると思います。足りないのはなにで、余分なのは何か…。考えさせられます。残念な作品です。
肝心どうつかうかの手当てが足りませんね。

マルチモニット

http://iteahelper.com/sandbox/multimonit/

カメラが複数台ある現代、発信する側が編集して送り出すのではなく、ダダ漏れを見る側がスイッチングすればいいじゃないということでつくったユーザースイッチャーです。
講演会などでスライドと登壇者を配信側が切り替える必要なく、ユーザーに任せられますし、東京スカイツリーの点灯式のような同時多次元ストリームをまとめてみることができます。YoutubeUstreamの動画に対応しています。

音声固定機能(soundfix)や、同時発声(nomute)などの機能があるので今回は広瀬香美さんの曲をつかって同音発声させたサンプルをエントリーしました。
ただ、これも普通のユーザーがuidやcidをすんなり探し出してuriの後ろにくっつけるなんていう芸当を要求していたり、ブログ埋め込み用のobjectタグは自分でソースをみてコピペってねとか、ユーザーへの要求が高すぎる非常に残念な一作品になっております。つかってみせるとそんな機能あるのかい!みたいに言われてしまいます。UIもよくない。
残念ですね。

NET Vocaloid-Flex 工場出荷前ミク

http://iteahelper.com/sandbox/netvocaloid/

初音ミクなどのVocaloidシリーズのネットAPIを使用したものです。ネットAPIの仕様がまだゆるいこともあり、文字通り実験作。実験作ですが、内部的にはネットAPIのラッパーAPIをつくったような感じで、将来何か拡張機能をつくろうとしたらかならず実装しなければいけないところです。その実、ひらがなと、音調、音高を指定するだけでVSXMLを自動吐き出しする部分を実装しました。
↓VSXMLの自動構成と吐き出しをしています
http://iteahelper.com/sandbox/netvocaloid/Pentatonico.swf
だから、あとはこれをつかってもっとわかりやすい何かをつくらねばいけなかったのですね。
NetVocaloidがリリースになったら、まずは楽器を作ってみようかと思います。
タブレットでタッピングボーカロイドをつくるんだ!
楽器をつくって、パフォーマンスまでして、見られる状態にしてはじめて1セット?
まだまだ残念ですね。




一番風呂争奪ゲーム泉温驚嬌

http://iteahelper.com/onsenbtl/

地図上を移動して、温泉地の近くにいくと温泉がでてくるので風呂にはいります。風呂に入ると温泉力があがりお金を稼げるスピードや移動スピードをあげることができるそんなゲームをつくろうとしたゆんわりした何かです。

昨年残念極まりない「東京すごろく」なるものをつくりました。APIをてんこ盛りでRailGoの駅乗り換えとかでGoogleMap上を移動しながら目的地を目指すという競いゲーをつくったのですが、肝心のゲーム要素をふっとばして、内部的にはYoutubeプレイヤーとか、他のよくわからないAPIをつかったイベントをつくったりして作る人が楽しんで終わりになってしまいました。だけど、API公開期間が終わればたたのごみくずに・・・・・・。
今年はその反省をふまえ、もうちょっとシンプルに一番風呂争奪するRPG風のネットゲームをつくろうと楽天APIとかつなげて、うりうりして、そうだサーバーにはGAEをつかってパイソンで書こう!と思ったところで、放置してしまいました。
本当は今回これを出すつもりはなかったのだけどこのレベルで放流してしまうのが残念でなりません。
ゲームとして成立しておらず、そもそもサーバー側を実装していないので対戦もできやしないのです。


結論、やっぱり残念。

本当は今回作ろうとおもったアプリは他にもいくつもありました。そして、つくろうとも思っていないものもつくってしまいました。こういうところが非常によくない。
多作型でも寡作型でもいいから、利用者の姿がひとりでも見えるものをつくらにゃならんです。
今年もあとわずかだけど、ちょっと勘所をもどすためにちょっと細かいスパンでこのレベルの習作をいくつか作ろうと思います。来年こそは合格したい!


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12/9はプログラマーズカフェ忘年会です。みなさま総決算のLT大会をしましょう!
http://pgcafe.net/
http://atnd.org/events/9866
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今年もMAの受賞者が出たようだし、去年の受賞者も、そのまえの年の受賞者もいて、僕は肩身が狭いです・・・。
プログラミングもできる紅茶屋さんになりたいです。