多足わらじモデル

http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20090930/205883/

月3万円の仕事を10個持つ生き方
ワラジは2足以上履け

こんな記事が耳目をあつめていたようで、しげしげ時代だなぁとおもったのでありました。
ちょうど半月ほどまえ、「身の丈起業塾」で同じようなテーマでお話しする機会があって資料をえっちらと作ったのがあります。90分のセッションで使ったパワーポイントなので、これだけで意味をなすものではありませんがせっかくなので公開してみます。



大組織の時代から個の連携の時代になるのではないかという個人的な推測に基づいています。
聴講者からは、それでも組織に属していた方が安心なのですがという意見もありました。
価値観は人それぞれなのでそういう考え方もあると思いますし、むしろそちらの方が主流であるかとおもいます。

多足わらじモデルは現段階において成功しているやり方では決してありません。
これらは、あくまでひとつの選択肢としてのご紹介です。



うろ覚えなので数字はあやふやですが、団塊Jrで一番人口が多いのは現在36歳の層だったかとおもいます。
日本は少子化の時代といっていますが、現実はもっとシビアで、今1歳の子供は現在36歳の約半分しかいません。
もし年功序列を守った場合、20年後、56歳2人に新人1人という体制になるかとおもいます。
このまま普通にいけば年功序列も終身雇用も制度疲労に陥るのではないかと思います。
(もしかしたら何かがおきてそのような事にはならないのかもしれませんが、それはそれで・・・)


もし、立派な大企業こそ将来を託すに値するのだというのであれば、大手の上場企業などは株式を公開しているのだから資本提供で参加するという手もあるのじゃないかなと思います。
労務提供か資本提供かの差こそあれ、どちらも個人がもちうる大切な資源です。
労働資本は体が丈夫であれば無限かのような錯覚に陥ることがありますが、これこそが限られた資産です。


相場乱調時に資産分散をしないということは非常に危険なふるまいであります。
はたして労働資本はどうでしょうか。
労働資本のポートフォリオも一度は検討する必要があるのではないでしょうか?
安定性や投資効率というものがありますので、検討した結果分割しないというのはもちろんアリです。
ですが、一度も考えもしないというのはナシなんじゃないかなと思います。


ワラジを2足以上履くことのデメリットは、そのランニングコストにあります。
脱ぎ履きのムズカシイわらじを履いてしまうと、「むかでのいしゃむかえ」よろしくわらじを脱いでいるだけで日が暮れてしまいます。

むかでのいしゃむかえ (幼児絵本シリーズ)

むかでのいしゃむかえ (幼児絵本シリーズ)