TPPとブロック経済

TPPの問題は農業ではない。
関税自主権を手放すということは幕末に日米修好通商条約という歴史体験があるではないか。再びそれを手にするための革命が明治維新だったとしたら、なぜ自らそれを手放そうとするのだろうか?


少し考えてみる。
いまが幕末だとして考えてみよう。日本は「日米修好通商条約」の締結を断れただろうか?
やはりそれは難しいだろう。
同時に現代の日本に、「環太平洋戦略的経済連携協定」は断れるだろうか?
やはりこれも難しいのではないかと思う。


現在、世界各国では経済のブロック化が急速に進んでいる。
これは世界恐慌の時に見られた、ブロック経済の状況と似てるんじゃねぇのと鼻歌まじりに感想をのべるのだ。リーマンショックとまるでリーマンブラザーズが悪かったように象徴とされているが、別にサブプライムだとかリーマンが原因なわけではない。観測できる結果としての事実がリーマンやサブプライムで、原因には過度な信用創造によるマネーの制御不能が根底にある。


もともと信用創造で作られたお金は銀行口座上の数字でしかない。
どんなに財務が健全な銀行でも預金者の10%がお金を引き下ろそうとしただけで、金庫内はカラになる。
預かったお金を人に貸し付けるのが銀行の業務なので預かったお金の9割は他の人に貸し付けているのだ。貸したお金も、さらに預けてもらって、そこから、さらに貸し出す。こうやって世間で流通するお金は信用創造という名のもと指数関数的に増えているのだ。


もとよりお金のほとんどには実態がない。金本位制のような裏付けもない。だから国や中央銀行がいくら、お金をコントロールしようとしてもこれが簡単に国境を超えてしまうようになった。財政に行き詰まった国が公債などを乱発して、それを中央銀行が買い受けて、その国のお金の流通量が格段に増えたとすれば、その煽りは、その周辺の国でも発生するのだ。


平成23年において日本は668兆円の公債残高がある。毎年はいってくる税収より、公務員の人件費のほうが多かったり、税収の16倍のツケがたまっちゃってる優良な国家経営がなされている日本。だが、そんな国の円でも高く評価され強くなっているのだ。消去法で、それ以上にやばい国がいくつもあるのだ。


その筆頭がギリシャであり、イタリアであり、そして、何よりアメリカだ。日本ではあまり報じられなかったが、8月頭にアメリカは財政破綻秒読みまで行った。
するする詐欺でどうせ政治の駆け引き材料にされてるだけで、破綻なんかしないだろうと思っていたらまさかの議会否決、こりゃもしかするともしかするんじゃないかと思ったら、やっぱりしなかったみたいな、でも、ちょっとそこらのSFより面白かったですわいね。


いまぐぐってみたけど、あいかわらず日本語の詳細報道ほとんどないね。なんだかな。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819584E0E7E2E2E38DE0E7E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=ALL


まあ、そんなわけで、アメリカさんは5年ぐらい前だっけ?FRBバーナンキさんが、ヘリコプターから金を撒いてでもっていってたのが、事実上ほんとにやりやがったわけで、その結果が現状とあいなっているわけであります。米債務上限なんていくらあげても切りがないねー!みたいな。延々と著作権期間が伸び続けるミッキーマウス法かよ。みたいな。


そんなことに代表されるように、今、アメリカはかなり追い詰められている状況にあります。つかえるものは韓国でもつかえ的な。(韓国大丈夫かな?北より早くなんてことはないよね?)もちろん、ヨーロッパにも余裕はありません。アメリカもヨーロッパも数年前に比べて流通するお金の量が倍になっているわけです。


化学で喩えると、溶液濃度1の日本に対して、それと半透膜で接する、USAやEUはその溶液濃度を半分の0.5に薄めてきましたみたいな。お金を薄めて量を増やさないと市中のお金がまわらなくなったからです。しかし、濃度平衡は濃い方から薄い方にながれますので結果としてお金の濃度は均衡になっていきます。体積は増えたけど濃度は薄まりました!みたいな。
関税は半透膜の透過率に相当します。実際のモノやお金が出るスピードを若干ですが遅らせることができます。この半透膜の透過率を低く、出入りを厳しくするのがブロック化であり、経済の保守化です。


金や物の出入りをスムーズにするためにはTPPやFTAのような条約を結び、まわさなければいけません。お金の流れをスムーズにするということは、人のツケをこちらが払うということで釈然としないものもあります。しかし、お金という血が回らないと、世界経済体が死んでしまうからです。経済体が死ねば日本も死にます。アメリカも大概ですが、日本も財政という意味では似たようなもんです。
鎖国のような超ブロック化を行えば、短期的にみれば助かるかもしれません。しかし、過去には自国の保護政策は戦争に発展しています。自分のケツは自分でふいて、適度に反省して立ち直ってくれればいいんだけどね・・・。そうはならんでしょう。遅かれ早かれ日本もという感じですし、オリンパスみたいに先送りしまくってもいずれはどこかで帳尻をミーツエンドしないとなりません。



いやー、ぶっちゃけわかんないなー。
多分、アメリカ助けなかったら日本しんじゃうし、アメリカ助けても日本大変だし、死ぬのと、大変なのどっちがいいっていったら大変なほうだからTPP参加ということになるような気もするけど、ただの対処療法だからなー。アメリカだって、労働者階級なんかひどいことになってるし、ほんとのっぴきならねぇな。
なんだかんだで、参加することになって、うぎゃーってなって、わーわーわーってなる方がいくぶんスローランディングな気がするから、参加することを選ぶのかなとは思うよ。



ぇ、オリンパス王子製紙
まー、大変だね。 ズズズ
とくにオリンパスは日本の大手監査法人2つ絡んでるんだっけ?上場会社1000だっけ?まあ、大変だよね。グルだったらアウトだし、グルじゃなくても監査能力に疑問ということになっちゃうから王手飛車取りみたいな感じ。どっちが飛車だろうかね? なんか、適当に手駒の金とか打てば逃げられそうだけど…。担当者のせいでした的な。




・・・。
あれ、なんで俺経済のことなんて書いてるんだろ。
なんか全然違うジャンルのことを書こうおもったんだけど、、、はて、なんじゃったかのぉ・・・。
なんじゃったかのぉ・・・。



追記。
どうも、TPPをTTPと誤記する癖があるようだ。無意識下で混同しているだけであって、TTPって何だろうと調べたひともいたみたいなのだけど、単なるたいぽ以外のなにものでもないでござる。
なんでTTPってタイプしちゃうんだろうと考えたら、きっとhttpとかのせいかもしれない。
きっとそうだ、たぶんそうだ。