お金と国境と国土と人口

最初に言うけど落ちはない。なんか最近ブログかいてないねーと言われたので久しぶりにここにエントリー。


なんとなく1億円でも稼ぐにはどうしたらいいだろうと考えた。1億というとあまりたいしたこともない額にも思えるし、実際団塊の世代ではそれぐらいを貯めて隠居する人も多い。だが、冷静に考えてみると、1億を稼ぐには毎月10万づつ”余計に”稼いだとしても100年もかかる途方もない額だ。最初の10年は修行だとして、働ける2〜30年間の間にこれを収めようとすると、毎月3〜40マンを余計に稼がなければならない。



稼ぐとはどういうことか。
うちのような小売店の場合、仕入れや販管費などを考えると、毎月30万の余剰金、純利を稼ぐのに、月150万とかを売り上げなければならない、実際の生活費などを考えるとその倍近くを売り上げなければならないだろう。つか、そんな売上を裁くとか、無理なんだけど、たとえね。喩え。


一個うって100円玉がはいってくるような商売は入場料1万円を払えば1円玉拾える権利をくれるアトラクションに参加するようなもので、時間内に拾える1円玉の数には限りがある。このような労働と稼ぎが綿密に連携しているものを労働集約産業といったりする。
限られたパイのなかで、稼ぐ人もいるし、入場料以上に稼げないひともいる。1円だまが溜まっている場所を知っているとか、何か効率よく拾い集める道具を開発したとかで、稼げるひとはそのノウハウや道具を他の人にもつかわせて組織化し、利益の最大化を目指したりするわけだ。


他方、労働と報酬が比例しない稼ぎ方もある。
入場料1万円を払えば1円玉拾える権利をあげるアトラクションを運営し、会場内には9000円しかおかないとか、5万枚撒くけど、入場者数を10人入れるとかそういうやり方だ。
平たく言うと金融などだ。お金を稼ぐのにはお金でお金を稼ぐのが効率がいい。ものや人に変換すると変換ロスがある。


ただ、このアトラクション運営は不文律のやっちゃいけないことがあるべきだ。


減る人口

日本の人口はあと数十年もすれば30%も減り、労働生産人口も35%近く減る。
これはつまり内需が減衰することを意味し、アトラクションないにプールされているお金が減ることを意味する。30%減るマーケットの中では10%成長してもマイナスになる。

増えるお金

数十年前、サラリーマンの初任給は2万円だった。いま20万円だ。だから団塊の世代は隠遁するときに現在の貨幣価値にしてそれなりの資産を手に入れることができた。


世界のお金の”総量”はリーマンショック以降2倍に増えた。日本は増えていない。

http://ameblo.jp/sanntyan/entry-10401154442.html
(日米欧の2008年1月〜2009年9月のマネタリーベースの推移)

日本円が安心だとか、そんなんじゃなくて円高はそもそもこっちが原因だ。理科の浸透圧でも習ったろう?相手が2倍希釈しているのに、こっちの濃度が濃ければ関税という半透膜があったとしてもお金は国境を超える。


関税とかTPP

TTP、タオパイパイ。はい、繰り返して。TTP、タオパイパイ!
俺は、DJ、マイケル、Yah! ラップ虫楽しいね! 成瀬つばさまじ天才!(http://otonoasobiba.hiroimon.com/index.htmliPhoneアプリだよ! いや、俺アイフォンとか持ってないんだけどね。
話題がそれた・・・。ごめん。


為替が10%下がっているのだから10%の関税などには意味がないよね。さきに為替なんとかしないと。まあ、コメは778%もあるらしいんですけどね。
ただ、もともと農業とか、経済的には補助金ずぶずぶで非採算部門であるので、経済的合理性を持って語るものではないと思う。だって、人間どんなに金持ってても食べるものなければ死んでしまうのねん。
いや、もちろん、国内農業について問題点は数えきれないほど多いよ? 海外からの農作物や畜産物には残留農薬検査とかをおこなっているのに、国内加工品や流通は十分になされていないとか、仕入れ10トンで入れた肉が工場出ると18トンになるとか・・・、闇が深すぎて日本の農林水産大臣とかまじ鬼門、一回外圧で整理したほうがいいかもしれないとかそういうのもあるかもしれないけどさ。まあ、それとこれは別としておいて関税自主権放棄するとか日米修好通商条約だよね?


でもね、おそらくTTPには加盟することになるんじゃないかなと諦めてるよ。アメリカがそう望んで、いままでそうならなかった事は無いからね。大量破壊兵器なんかなくったって大義が成り立つんだ。ここで防戦にまわれば日本に勝ち目はないよ。初期悟空にTTPは倒せないもの。日本人切れないと強くならない。切れてないですよ。全然。


国境と国土

アメリカさんのお金が稼ぎたいという欲求が凄まじい。というより、なりふり構わない攻勢が凄まじい。アメリカだけではなく、EUも中国もそうだ。どの国も労働力が余ることを気にしていて、食えない人たちが溢れ秩序を失うことを恐れている。
だから、お金を拾うアトラクションでお金がなくなってきたらお金を追加で撒きまくった。それでアトラクション運営を続けようとしている。でも、そのアトラクションからお金を持ってでても、いままでどおりにコメは買えないんだ。


お金があれば経済的繁栄だと思っていて、みんなの労働の成果がそこに現れていると思っているし、それで飯が食えるし食わせられると思っている。だけど、お金の総量は劇的に変わっているんだ。半分以上は、水増しされたお金で、実際に取り出してみると実態がなかったりする。すべてのお金は帳簿上で、現物にできるお金はいつだって限られているのだ。
実際にお金を出してみよとしたらケイマン諸島経由でわけのわからない会社を買ったお金で消えていたり、どこかの国の子会社を通じて社長個人がつかったことになっていたり、なんだりする。


お金が増えたからって食える飯の量が増えるわけでもないし、収穫できるコメの量が増えるわけでもない。おおよそ一定以上の平均偏差から離れた、希少価値だけの仮想通貨だ。


お金が増えただけならば単純にインフレをするはずなのに、アメリカは今デフレではないかとか言われていたりする。もう意味がわからないよね。国という半透膜が多すぎて濃度が偏りすぎてんだ。穀物価格は新興国で高騰し、西アフリカではかつてないほどの深刻な食料危機を生んでいる。一方、アメリカや日本はデフレっているし、食べ物は余っている。だが、まあこんなことをいつまでもやってられないよね。水は高いところから低いところにながれるんだ。



さて、銀行の自己資本比率は10%もない。お客さんからあずかったお金でお金を貸しつけて利益をあげている。お金でお金を稼ぐ模範的例だ。だが3月11日に震災があり、原子力発電事故につながった。
事故により、国土の3%に当たる地域が年間1ミリシーベルト以上の被曝をする管理地域になってしまったそうだ。銀行は土地や建物などを担保としているが、取引がなくなれば担保価値がなくなることを意味する。資産価値が減少すれば固定資産税も減収してしまう。
だが、そんなことはできない。たとえ価値がなくなっても、その身が滅びるまでは価値があることしなければならないのだ。だから堪えられるところまで堪える。


本人が死んでしまえば価値のない、他にコレクターもいない趣味の品のようなものだ。多くのものがそのようなバランスの上と、お約束で成り立っていたりする。


だけど、お約束は環境要因的な事故があると行き詰まることがある。まぁ、歴史上もよくあることだ。
お金を稼ぐことにはあんま興味がなかったんだけど、なんかキナくさくて、最近怖いんだよねー。
環境変化まだ続きそうだし。
3年の蓄えなきは国にあらずと天保の大飢饉のときにあった反省をちょっと思い出して欲しいところだよ。


くいっぱぐれんじゃねぇぞ日本人!