なぜ横領犯は競馬へ向かうのか

淹れたての紅茶を手に、今日のニュースに目を通す。
ひとつの記事に目がとまった。

鳥居薬品の元労組書記長、2600万円横領容疑
http://www.asahi.com/national/update/0119/TKY201101190498.html
捜査2課によると、松崎容疑者は2005年9月〜06年2月、組合の口座から現金を引き出し、自分の口座に26回にわたり計約2600万円を振り込み、横領した疑いがある。「自分名義の競馬用の口座に入金していた」と、容疑を認めているという。

 松崎容疑者は、逮捕容疑も含め03年3月〜09年4月、組合の複数の口座から110回にわたり計約7500万円を引き出していたという。

おやおや、また横領ですか。そしてまた競馬。
なぜこのような露見しやすい犯行に手を染めたうえ、競馬などに手をだすのでしょうかねぇ。



1.遊ぶお金が欲しかった。
2.多額の現金を引き下ろせる立場にあった。
3.お金をおろして競馬につかった。
4.横領を続けたが上司によりとうとう発覚した。



ん〜…。解せません。ひっかかります。少し整理してみましょう。
まず容疑者が横領を始めたのは7年前。容疑者が30歳のころです。
540人もいる組合組織が30歳の人物に会計を一任し、かつ一人も会計監査がつかなかったということでしょうか?


7500万ものお金を個人が競馬につかうために使用して、まわりもそれに気がつかなかったと?
少し信じられない状況ですねぇ。


この場合は、そう、むしろ!
一人の責任にできる体制を容認していたというほうが正しいのではないでしょうか。
そうするほうが各所にメリットがあった。もしくはそれを容認しないことによるデメリットがあった。
どうでしょうか?



容疑者が自らすすんでやったのでも、なにがしか第三者に脅され実行犯にさせられたのかはわかりませんが、他に支援者がいたという可能性は本当に捨ててしまってもよいのでしょうか。



競馬の配当はおよそ75%程度に設定されています。
つまり、どんなに予想がへたくそな人でも長く多額をかけ続ければ賭け金の75%は戻ってくるわけです。
どうですかね。
容疑者の口座にはいくらのこっていたのでしょうか?



大きな金額の物を買うと相手方にも記録は残りますが、競馬やパチンコなどでお金をつかったとしても証拠はのこりません。
しかも!
「本当につかったのかどうか」の証明はできないのです。脱税や横領の言い訳でよくつかわれるのはこのためで、横領などで不正に得たお金は賭博につかって「なくなった」と、申し開きをすれば反証はとても難しくなってしまいます。
逆にばれなければ競馬や宝くじであたったのであれば正当な収入になりますからね。後ろめたいお金も"手数料"の25%を払うことで晴れて表に出せるお金になります。脱税や横領でよくつかわれる手口ですね。


また他人への贈与も現金よりははるかに容易となります。
「いくら買った」から、当たったなんてことは払い戻す側はわかりません。たった1枚買ったものが当たったのかもしれないのですからね。もし容疑者にたいして言うことを従わせられる人物がいたのだとしたら、容疑者に買わせて当たり券を持ってこさせれば足がつかずにお金を手にすることができます。



さて、記事では自分の「競馬用の口座に振り込み」とあります。
電子勝ち馬投票券IPATを導入したのかもしれませんね。これであれば履歴は残っています。払い戻し額もわかるでしょう。いくら残っていたのでしょうねぇ。勝率はどの程度だったのでしょうか。気になります。
どのようなレースに掛けたのでしょうか? なにせオッズは他の方とも連動しますから…


いや、失礼。詮索しすぎましたね。わたくし相棒をみてたもので。

あ、話しはかわりますがソノダバンドっていいバンドですね