ざっとみて意味のわからないデータの整理のしかた

平成21年全国消費実態調査がおもしろげだったので、ちょっとまとめてみようかと思った。
先に着目点、推論があって、それに基づいてデータを見やすくするのが分析だと思う。推論がないとあっていたか間違っていたか確認しても意味ないしね。みんなも気になったところを分析してみるといいとおもうあるね
我流ヨ(゜Д゜=)ノ⌒゜


元ネタ。んー。発表されたのかー、と、ここで知った。

日本人のお金の使い方がまるわかりになる全国消費者実態調査データ
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/10/05/8967


一次ソースはこちら

平成21年全国消費実態調査
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001037021

まず着眼点をきめる

気になるのは主要耐久消費財の動向と、あと紅茶屋なので品目としての紅茶!
耐久消費財は経済低迷の一因だって、偉い人が言ってたからそこの動きが気になってる。
また、データが世代別と品目別にわかれているのそこからどのような分布が見えるか。

適当な推論をぶちまける

独断と偏見にもとづいて推論する。データがあるので、間違ってたらデータを見て自分の考えが間違ってたんだと評価できるのでまず自分なりの答えを先に出すのが大切。問題を見て先に答えだけ見ても、なんでそうなるのかよほど慣れてないと見えてこない。
今回の場合は若もの/低所得者の消費行動と高所得者の消費行動に明確な差があるのではないかと仮定してみた。
そこで、年収400万円までの平均と全体の平均を比較してみることにした。

そんで分析評価する

見たいデータがありそうなデータをサンプリングする。
耐久消費財 元データ

二人以上の世帯のうち勤労者世帯のシート
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000007740224

年収400万までの層が全体平均とそれ以上の層で倍近い投資がされている品目に着目した。
所得の高い人は何について貧乏人より倍近いお金を耐久消費財に使うかを抜き出した。
大抵データというのは比較が無意味な状態で並んでいる。
例えばこれを同軸の平均値を先にだしてあげて、そこと全体の平均の差で比較してやるとか、比率にして比較してやるとかすることにより比較が可能になる。
80g100円のポテトチップスと60g89円のポテトチップスの値段をそのまま比較しても意味がないで、比較できるようにしてあげようということなのにょろり。
比較の仕方は平均だとか偏差だとか、いろいろある。そこらへんのアカデミックなところは費用対効果で好きなようにやればいいとおもう。精度の問題。


で、推定に基づいたデータに対して平均を出して、平均から50%前後も差があるような特異ともいえる品目について抜き出してみる。

全体平均 年収400万までの平均 年収400万以上平均 比率
年間収入(万円) 710 268 930 37.66%
システムキッチン 604 337 674 55.79%
温水洗浄便座 840 456 947 54.24%
食器洗い機 296 130 351 43.78%
ユニット家具(購入価格が20万円以上) 68 33 84 48.53%
応接セット( 3点セット以上) 189 94 225 49.84%
じゅうたん 136 68 164 50.00%
普通自動車A(2001〜3000cc) 236 111 270 46.86%
普通自動車B(3001cc以上) 39 16 50 40.00%
ハイブリッド車・電気自動車 19 6 27 32.89%
輸入自動車 55 20 78 35.64%
自動二輪車D(501cc以上) 18 8 20 46.67%
パソコン 1,316 778 1,506 59.10%
ピアノ 260 117 317 44.85%
ゴルフ用具一式(ハーフセットを含む) 454 184 541 40.53%

これで、現代の日本におけるぜいたく品がこれで見えてくる。
ピアノ、ゴルフや、高級自動車などはステレオタイプの通りだ。
マッサージチェアや空気洗浄機がここにはでてこないが、あまり差がなかったのが意外だった。
パソコンはまだ高級品のようだ。

ちなみに400万以下の年収の人が購入しているのは、乾燥機一体型 ドラム式等じゃない洗濯機(その他)と冷蔵庫( 300 l未満)だけであった。耐久消費財への投資低迷が続く=高所得者がお金を使わないというだけでした。ちゃんちゃん。



つづいて品目。
男女,年齢階級,購入形態,品目別1世帯当たり1か月間の支出

持ち家率% 延べ床面積(?) 年間収入 消費支出 消費対収入 食 料 パ ン 魚 介 類 生 鮮 肉 乳 卵 類 野菜・海藻 調理食品 主食的調理食品 酒 類 飲 酒 代
平均 26.5 56.0 4,189 195,223 4.66% 45,925 773 1,201 1,467 1,071 1,017 2,053 6,572 4,246 2,208 7,223
30歳未満 2.6 37.4 3,159 178,639 5.65% 38,339 487 1,035 483 774 738 1,125 5,578 4,095 990 6,089
30〜39歳 16.5 48.9 4,196 195,832 4.67% 48,099 521 1,252 749 777 831 1,406 6,974 4,791 2,023 11,136
40〜49歳 38.9 60.8 5,380 210,029 3.90% 48,138 615 1,354 1,233 854 938 1,740 8,169 5,093 2,600 6,635
50〜59歳 43.2 70.5 5,369 214,386 3.99% 49,813 776 1,373 2,502 1,385 1,412 2,954 6,696 3,894 3,192 6,630
60〜69歳 54.3 79.0 3,021 186,722 6.18% 49,747 2,207 1,027 4,007 2,152 1,528 4,376 5,811 2,971 3,346 3,662
70歳以上 66.4 100.3 3,549 167,258 4.71% 48,761 1,645 934 3,311 2,125 1,598 4,963 4,720 2,331 3,071 3,160

わかりにくいので平均かい離率をグラフにしたよ。


感想・・・
えっと、若い人は狭いところに住んで、食べ物にもろくにお金をかけられなそうで残念でなりません。
高年齢世代よりお金をかけているのが年収に対する消費支出と酒代とパン、弁当代だけとか。
お米が食べられなければパンを食べればいいじゃない・・・・゚・(ノД`)・゚・
もう飢えてないかこれ…。
なんで60代が30代未満の5倍以上も高い米食ってんだろう。量か?量が多いのか???そうだよね。きっと量を食べるんだ。魚介類に8倍のお金使っているのは好きだからだよね。肉もきっと量を食べているんだろう。きっとそうだ。



・・・という感じでせっかく分析しても人それぞれの結論にたどり着きます。
真実はひとつだとしても人によって見え方が違うので、違う受け取られ方をされることがあることを覚えておけば大丈夫。こういうのは積み上げだから、サンプルを偏らせたり結論ありきで恣意的なサンプリングをしたりでどうとでも発表できるから自分の頭で考えるの大切ね。


紅茶にみる世代差、性差

おっと、そうだ紅茶!!

緑茶 紅茶 他の茶葉 茶飲料 コーヒー コーヒー飲料 ココア
1.720% 0.767% 0.344% 21.355% 4.181% 26.012% 0.662%
30歳未満 0.829% 0.299% 0.265% 18.945% 3.583% 22.362% 0.995%
30〜39歳 0.829% 0.807% 0.314% 19.767% 3.026% 29.718% 0.359%
40〜49歳 1.051% 0.258% 0.278% 25.645% 4.225% 24.137% 0.774%
50〜59歳 2.988% 0.844% 0.812% 21.143% 6.431% 29.815% 0.227%
60〜69歳 5.846% 5.662% 0.110% 21.029% 7.132% 23.015% 1.654%
70歳以上 30.326% 0.047% 0.000% 14.186% 8.140% 3.814% 0.279%
5.597% 2.680% 1.458% 21.048% 11.194% 10.169% 0.985%
30歳未満 2.387% 2.504% 0.743% 28.834% 3.756% 11.150% 1.213%
30〜39歳 3.332% 3.443% 1.777% 21.733% 9.293% 11.959% 0.926%
40〜49歳 5.095% 3.135% 1.502% 20.052% 15.251% 9.210% 0.686%
50〜59歳 5.692% 2.410% 0.956% 19.776% 17.906% 10.469% 0.914%
60〜69歳 14.245% 1.721% 1.004% 10.182% 16.061% 7.457% 1.052%
70歳以上 17.078% 0.484% 10.547% 7.112% 9.966% 1.838% 1.161%

飲料全体に占めるそれぞれの割合。
紅茶はやはり男性より女性が圧倒的なシェアを持つ。
男性平均の0.76%と女性平均の2.68%のような顕著な性別差はお茶類全般にいえるようだ。
逆にコーヒー飲料は26%:10%で、こちらもまた顕著な差がある。
しかし、ちゃんといれるコーヒーについては男性より女性の方が投資割合が多く、その差は男性の倍に及ぶ。正直これは凄い。女性のほうがコーヒーに対して投資をしている……。これは考えていなかった事態です。
コーヒー屋さんも女性をメインターゲットに切り変えないと生き残れないよと言うことではないでしょうか。


コーヒーのマーケットはもっとでかいと思っていたけど、大きいのはコーヒー飲料のマーケットだけになってしまっています。コーヒーマーケットはいつのまにか相当に縮んでしまっている。お茶飲料のマーケットが伸びているとは知っていたけど想像以上でした。
あと男性で60代の紅茶/ココアへの投資がすごい。これは想定していなかったマーケット。


この表には乗っけなかったけど、その他飲料には野菜ジュースや乳酸飲料、乳飲料、炭酸飲料、ミネラルウオーターがある。構成の主だったところは野菜ジュース。男性の若い人ほどその他飲料の割合が多く、お茶、コーヒー類の合計が飲料全体にしめる割合はそれぞれ世代別に 47.279% 54.818% 56.367% 62.260% 64.449% 56.791% になる。男性30歳未満はその半分以上をジュース類でつかっている。男性の年配者は茶類、コーヒーに投資をされるようだが、女性にはそのような世代傾向がないのも特徴的だ。


ひとついえるのは、
ヽ( ´ー`)_旦  紅茶どうぞー!
[rakuten:hagurachaya:10000061:detail]