大人になってからのお祭りの参加のしかた

お祭りに参加しようとしても、境内の縁日をひやかすぐらいしか参加の仕方がわかりませんよね。かつては私もそうでした。誰が準備しているんだろう?とか、このお金はどこから出ているんだろうとか知りませんでしたし、気にしたこともありませんでした。地元のお祭りが11日土曜日、12日日曜日あるので、せっかくなのでお祭りの参加の仕方についてまとめてみたいと思います。

主なスケジュールと内容

・前日準備 9/9 20:00〜しめ縄飾り 9/10 16:00〜 神酒所設営、提灯装飾
神酒所設営の準備をします。神輿を組んだり、しめ縄に紙垂という紙をハサミこみながら街路灯沿いに張ります。有志による作業なので、見かけたら手伝いましょうか?というと喜ばれます。


・神酒所開設 11日10:00〜
三鷹南銀座商店街の今年の神酒所は、西武信用金庫近くの駐車場およびNTTの南側駐車場に設営される予定です。神酒所には祭壇がくまれ神主さんがまわってきて修祓(しゅうばつ)をおこないます。奉納金なども神酒所におもちください。奉納金は祭礼の運営費用にあてられます。家計に余裕のあるかたは1000円でも寄付していただけると大変助かります。
地図


・子供神輿、太鼓巡業 11日 14:00〜 12日 13:00〜
子供たちが御神輿と太鼓をひいて町内をまわります。参加すると、おかしやジブリ美術館提供の景品が貰えます。
事故がないよう大人の人手も必要なので高校生以上でお手伝いをしてくれるかたもお待ちいたしております。


・宵宮 連合渡御 11日 17:30〜
それぞれの町会の神酒所からお神輿が集まって旧街道沿いを井の頭公園のほうに向かって担ぎます。神輿甚句と呼ばれる、独特の節にあわせて各町内会の御神輿を担ぎます。御神輿を担ぎたいかたは時間前に神酒所に集合してください。


・宮出し 12日 9:00〜式典 10:00〜宮出し 八幡神宮神殿にて
神社神輿を三鷹八幡より出して街をめぐります。
そのサイズと建立費でギネスに乗った絢爛豪華な二ノ宮をはじめ、日本でも有数の大太鼓が迫力です。
担ぎ手の間では有名なお神輿なので、この御神輿を担ぐために関東近県から人があつまる”手ごわい”御神輿です。


三鷹南銀座に神社神輿到着 16:30〜

南銀座の茶金の半纏が御神輿に群がります。
また単に御神輿を担ぐだけではなく、担ぎ手慰労のための接待をおこないます。
神酒所に貸半纏なども用意してありますので、御神輿に挑戦されるさいには是非神酒所にお立ちよりください。


・宮入 18:00〜
南銀座の神酒所が最後の休憩ポイントになります。ここからクライマックスの宮入まで行います。


・後片付け 9/13 朝6:00〜
ほうきを持って街をお掃除。有志によりお祭りの後片付けをおこないます。
みなさんが出勤するころには綺麗にかたづいています。



という感じでまとめたチラシを用意しました。
http://www.hagurachaya.com/open_dl/2010hachiman.pdf




なぜこのようなものをまとめたか

クラスタが違いすぎて知られない

お店をはじめて商店街にはいるまでお祭り=境内の縁日ぐらいの感覚でした。賑わってたのしいなー!ぐらいの感じなもんです。三鷹や吉祥寺などの八幡神社は同日に一斉お祭りなのでどこにいってもお祭りで非日常感があって大人になってもワクワクしたものです。
参加の体験としては小学校低学年のころにダシをひっぱったり子供お神輿を担いでお菓子もらったりしていました。
私がもっていた予備知識や体験はそんなものです。大人になってしまうと、なおのことお祭り自体から遠ざかってしまいます。私のまわりにも進んで参加するような友人もおらず、そもそも参加の仕方もわからず縁の無いものでした。
体験してみて思ったのは、この町内だけでも数千人も住んでいるのに、知る機会がないから、参加する方法がわからないからで終わってしまってはもったいないなと思った次第です。

高齢化問題

もうひとつの重要な動機は爺さまばかりでお祭りを支える現状に危機感をおぼえたことです。
このあたりの地域には自治会や町内会がないので、自然そうならざるをえないのですが、チェーン店以外で新しいお店を始める人は殆どないので、高齢化がすすみどんどん先細っていっています。

私がお祭りに関わるようになったのはここ数年ですが祭礼の会計を昨年よりやっています。これも、前任のかたが倒れられて代わりにやれる人がいなかったからです。
お店をはじめた当初は商店街には参加していましたが、あまり関わりをもとうとも思っていませんでした。総会には委任状をだすだけで参加していなかったのですがお店を初めて2年目ぐらいのときに商店街長から役員になったよと知らされてぽかーーんとしたものです。学校をやすんだら学級委員になっていたみたいな感じ。
商店街の活動をみるようになってお祭りだけではなく、行事や治安、防災関係の下支えがお店関係者によってまかなわれていたのだと知りました。かつてはそれで商店主に利があったのでよかったのでしょうが、今のような地域とお店の結びつきが弱くなった社会ではそれも機能不全におちいっています。商店はもはや地域のハブではなくなっています。商店街の人が飲み屋で意気投合した人をつれてくるぐらいのものです。
かといって地域に代替となるハブがあるかといえばありません。町会などが機能していない現状では、あたらしい人がお祭りに触れる機会も、方法もありません。
高齢化や個人商店がすくなくなるであろうことについては構造上の問題なのでいたしかたないと思うのですが、街の活力がそれでなくなってしまうことについては危機感を覚えます。

おまつりの効用

お祭りに参加して感じたのが”災害対策”の色合いが強いということです。力をあわせてお神輿を担ぎあげる様や、備蓄品を年に一度管理手入れし、野営テントの設営、いちどに大量の人々の接待をおこなう炊き出しからは節々に先人たちの知恵を感じます。知識ではなく、生半可な防災訓練よりはより実践的です。
遊びにきて、その地域にどんな人がいるのかを知るだけで地域に疎結合がうまれるとおもうのです。


おまつりについて余談

刺青

刺青の方を普段より多くみかけるかもしれませんが、とび職などで一部縁起をかついで入れる方がいるので、その筋の刺青ではないことがほとんどです。気さくな人が多いので怖がらず話しかけてみましょう。
酔っ払いすぎて粗暴な言動や喧嘩をされるかたがいますが、飲み屋でもそうであるように、普通に出入禁止になります。
もし怖い思いをしたとか、乱暴をうけたとかがあったら近くの神酒所などに相談しましょう。また酔っ払いすぎにはご注意を。

奉納金

会計をやってみて痛感していますが台所事情が年々厳しいです。収入が奉納金しか無いのでやりくりがむりぽ……。
去年は寄付金が少なかったので、今年はさらに大変そうです。毎年積み立てのお金が数万づつ減ってきていて、今年は準備金もままなりません。

例えばおまつりの時に配る子供たちへのお菓子だけで10万円分とかを準備しなければなりません。子供たちにも団体保険をかけなければいけないので、お金は出るいっぽうです。かつてはお母さんたちからも奉納があったとききますが、今はほとんど皆無です。じっさま達が言うには、奉納金という制度を知らないんじゃないかとのこと。自分もそう思います。だって自分も知らなかったもの。

神酒所で接待用のお酒や食べ物の食べ散らかして奉納が無いと嫌がられますが、結構います。こっちは確信犯かな。ビールをチケット制にするとかして対策をしてきましたが、ダメなようです。昨年はテキ屋みたいなものもやってみましたが、結局みんな持ち出しになっちゃって今年は場所の関係もありできなそうです。
まいとしNTTさんの駐車場を借りてやっていたのですが、組織編成とかがかわって厳しいようだし、いろいろ大変です。
すごく儲かっている会社とかがどーんと花がけを飾ってくれないかしら。
苦しい財政状況をのりきるアイディア募集。(おまえはお店を先にがんばれってまた言われそうだ……)

ジブリ美術館

なかの人たちが、なぜか南銀で神輿をかついでいたりします。毎日ネコバス担いで訓練しているんじゃないかといっていいほどのプロい担ぎ手です。南銀の子供神輿に景品としてジブリの人形とかが出るのは、彼らのお祭り好きの賜物です。
ありがたやありがたや。

結論

そんなわけで、YOUお祭りにきちゃいなよ。
はぐら茶屋、おれ居ないけど無線LANとお店を開放しておくから、ある程度自由につかってもらってもかまわないぜ。
なんだったら、代わりにお店をやってくれても……とかも思ったりするけど、さすがに無理か。