未来はいつだって明るい

可能性

あれがダメだ、これがなってない、こんなところが足りないなどと言う人達がいる。
だとしたらそれを解決するのは簡単だ。
やるだけ。
その障害を乗り越えればいいだけ。これほど簡単なことはない。
それを行うために足りないものがあるのか?
それを補足する手段はあるか?
ひとつひとつ片づけていくだけだ。


人はともすると、やらない事の理由を探しがちになる。
そして自分がやらないこと、やれない事に合理性をみつけ安心する。


人間は動物である。
情報を集め、調査し、整理すれば必ずその生命に影響を与えるであろう脅威に注目してしまう。
これは自然の摂理であるからして抑え込むべきものではない。しかし振り回されてはならない本能だ。
同時に人間は社会動物である。
幾人もの無茶しやがっての人達の上に文化や文明をつくりあげてきた。
飛行機もない時代に空を飛ぼうという衝動に駆られた人はそこにどんな夢を描き可能性を模索しただろう。


できる可能性と失敗する可能性は表裏一体のようにみえるがまるで違う。
前者は模索すると0%から脱することがあるが、後者は積み上げていくと100%に近づく。
危険な情報を十分にあつめることに満足したら、やらないだけ。
これだけで誰もがすべからく失敗することができる。
情報が多い昨今においては成否が、やる前から見えていることが多い。
失敗を恐れ成功から学習しようとする。失敗から学習したほうが効率がよかったとしてもだ。



だがしかし、当然だが、失敗にはだれも巻き込まれたくないと思っている。
投資家も銀行も家族や従業員、恋人もそして国民も、みんな誰かのせいで失敗に巻き込まれるのはごめんこうむりたいと思っている。
当然だが他の個体の失敗だけをあてにする種に永続性などない。
他人の死肉を貪る、その利己性も本能であるから否定すべきものではないが、そのありようは種としてバランス良く構成されていなければならない。
動物は慎重であってもいい。しかし臆病であってはならない。




なんか、今日はテンションががた落ちなので気分転換。。。




事業仕分け

事業仕分けの議論はまるで自転車置き場の議論をみているかのようだ。
細かい点での論争は盛り上がるが、本質の議論が置き去りにされることはままあることだ。


税収が20%以上の落ち込みが予想されている。

税収40兆円割れ、確実に
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20091104-OYT8T00468.htm
上半期の税収全体も前年同期比24・4%減

民間の収益も国の税収も下がっているのだから、国の実行予算だって下げる必要があるのではないだろうか。


今期も40兆にもとどかない税収で90兆の予算を組んでいる。
そうした結果、ヨーロッパとかが国の債務残高GDP比が80%突破しちゃう! ヒーって言っている中、日本は悠然と180%を突破しているという現実がある。日本のGDPの大きさを考えればかなり異常な水準だ。

債務残高の国際比較(対GDP比)

http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/007.htm

これは額の面であまりにバランスを失しているのではないだろうか。
無い袖を振らせつづけるのは結構しんどい話しだと思う。なにより継続性がない。
他を犠牲にしてでもそこを伸ばすことによって投資対効果が見込めるのならまだいい。
だが、日本に1950年〜のような高度成長期が再びくるだろうか?
いまだに来るという前提でいろいろなものが整備されお金が投じられ、年金などの制度が設計されている。
計画と実行がずれたまま放置し続けては制度疲労はますますひどくなるばかりだ。
額の問題として縮減やむなしだろう。


それ以外にも問題がある。
予算をつける先はそこでいいのかという問題だ。
最先端科学技術に投資したつもりが、実行予算の内容は名目だけでしたではあまりにやるせない。


cf.

日本科学未来館
http://futashika.tumblr.com/post/247407964
ではなぜ、減額になったのか。実は実質的に減額にはなっていないのです。未来館の運営には、もうひとつ別の法人が下請けに入っているのですが、これがコスト増になっている上に、下請け法人の人事権が毛利館長にはなく、最適配置ができない。


事業仕分けとはなんであるか?

事業仕分けとは?|構想日本【Japan Initiative】事業仕分け
http://www.kosonippon.org/shiwake/about/index.php
1.予算項目ごとに、
2.「そもそも」必要かどうか、必要ならばどこがやるか(官か民か、国か地方か)について、
3.外部の視点で、
4.公開の場において、
5.担当職員と議論して最終的に「不要」「民間」「国」「都道府県」「市町村」などに仕分けていく作業。

ノーベル賞野依氏 「歴史の法廷に立つ覚悟あるのか」 事業仕分けスパコン予算カットに
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091125/stt0911251106000-n1.htm
ノーベル化学賞受賞者で、理化学研究所の野依(のより)良治理事長が25日、自民党本部で開かれた同党文部科学部会に出席し、政府の行政刷新会議の「事業仕分け」作業で、次世代スーパーコンピューターの開発予算が事実上凍結されたことについて、「不用意に事業の廃止、凍結を主張する方には将来、歴史の法廷に立つ覚悟ができているのか問いたい」と痛烈に批判した。
...
次世代スーパーコンピューターは、理化学研究所が主体で研究開発している。

野依氏は理化学研究所なのだから、立場上反対しないわけにはいかないんじゃないか……。



ノーベル賞学者が仕分けに猛反論「あまりに見識欠く!」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091126/plt0911261558002-n2.htm
「科学技術振興や教育はコストではなく投資だ。コストと投資を一緒くたに仕分けするのはあまりに見識を欠く。不用意に事業の廃止、凍結を主張する方には将来、歴史の法廷に立つ覚悟ができているのか問いたい」

件のグループの仕分け人には大和総研チーフエコノミスト原田氏がはいっている。
この面々が判断できない項目であればそれはもう致し方がないのかなとも思う。
投資やコストの切り分けについては科学者の方々よりも理解されていることと思う。
蓮舫さんや、結果の一人走りがもたらすインパクトが強すぎるのかもしれない……。

科学への投資を誰に理解してもらいたいのか
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1259279544
仕分けの議論そのものを聞いて、それを踏まえた発言をしたパネリストはいなかったようです。利根川進氏が質問に答えるのを聞きながら、何度か「利根川先生、あなたのおっしゃっていることはだいたい仕分け側が言ったことと同じです」とつぶやいてしまいました。

(´・ω・`)




ところで、なんで上で原田さんをピックアップしたかというと、、12月18日に三鷹で、来年度を占う経済セミナーを企画しています。無料ですのでぜひおいでください。(申し込みは必須:http://www.mitaka-s.jp/news/20091112_194547.html
昨年もご講演いただきましたが、結構な確度で2009年を見通せました。今年の占いやいかに!!


・・・。
宣伝方法として間違ってる気もする。